代表取締役 井上 良介
その看板(店舗名)はもう飽きられている
2月のニュースのまとめをしながら改めて「店舗プレイヤーは栄枯盛衰が顕著」だと感じました。
今月のまとめだけ見ても、ほんの数か月前までは「勝ち組」としてニュースが頻繁に出ていた大手チェーン店、例えば「鳥貴族」「いきなりステーキ」がみるみる転落、逆に一時はもうだめか?とも思われていた「ワタミ」が大復活を遂げていたり、カラオケ業界では既存の大手を差し置いて新興勢力の雄、「コシダカ」が業界を席巻し「駅ビルを取得」「タイに進出」など話題をさらっています。更に今年は「タピオカ」が流行っています。
飲食店舗チェーンの業績が衰える大きな要因は「飽きられる」事です。(特に大手チェーン)
それは何も「味」や「メニュー」だけではなく「店舗名」も大きな要因です。
特に居酒屋チェーンはその傾向が顕著ですが、「味をてこ入れ」「メニューを刷新」「店長を変える」などの工夫はしても、「看板を変える」「店舗名を変える」事に気が付かないチェーンが意外と多いです。
ワタミはようやくこの「店舗名を変える」法則に気が付き、なんとか復活したと言う訳ですが、実は既に15年前に私が「そろそろ飽きられる」を予測して、とある機会には進言もしていた事でした。実際にその頃から売り上げが落ち始め、事件が追い打ちをかけて、とうとう「ワタミ」の看板を下ろし始めて業績は回復しました。
ですが、何とか成功したとは言え、かなり遅い決断だと言えます。
今、「ミライザカ」や「鳥メロ」と言う店舗名から「ワタミ」を想像する消費者は殆ど居ないと思います。
創業者は思い入れが強いので、「店名が飽きられている」事にはなかなか気づきにくいのかも知れません。
さて、それでは何年くらいで「看板は飽きられる」のかと言うと、居酒屋チェーン店では約3年です。
よく「若者の居酒屋離れ」と言う話題を耳にしますが、それは「運営側が情報弱者」だからだと思います。
世の中の情報共有や変化のスピードはどんどん速くなっています。若者は新しい情報に早く触れて自らが情報発信者になりたいのです。そして流行の間隔はどんどん短くなり、「数年前の情報」はあまり価値が無いのです。
すかいらーくグループにはもう「すかいらーく」と言う店は存在しません。(今はガスト)
単一単価の美味しい焼き鳥のお店も、スタート時は珍しい肉の計り売りが目を引いたステーキの店も、もうすでに店舗名は飽きられています。
平成31年03月02日
株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介
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