誰がやっても成功する店舗物件などはない

消費者の嗜好がこれだけ多岐に渡るようになり、安いだけでもダメ、美味しいだけでも中々売上UPが難しいのが今の市場だと思います。

そんな中で「超優良立地の店舗物件」を「割安の価格」で手に入れる事が出来れば必ず「成功する」かと言えば、決してそうではありません。

以前までは「大手のファーストフード店舗」があれば並びには「大手の丼物店舗」や「ラーメンチェーン」が出店しても互いに結構繁盛すると言う光景も目にしましたが、繁華街を歩いてみると今やその方程式も崩れているように感じます。

それだけ消費者の嗜好は気まぐれで、流行や噂にも敏感で、且つ「飽き易い」（＊重要なポイントだと思います）と言う事なのでしょう。

そう言う意味では運営する側の工夫や苦労はちょっと想像しただけでも並大抵ではありません。

だからと言って改善を怠る事も出来ないのが大変なところです。

今年ゴルフの石川遼選手が「優勝した翌週に自分のフォームを改造して次の試合はいきなり大叩きする」と言う事がありました。

素人ながら「何故わざわざ優勝しているフォームを崩してまで改良を？」とびっくりしました。

店舗でも良く「定番メニュー」や「売れ筋商品」があると思いますが、そのキーワードにはもしかしたら「その場に頼り止まってしまう、ある意味危険な兆候」が隠れているのかもしれません。

ビルズでは現在「メール情報システム4．0」を開発しています。

メールでお客様のニーズに合う情報配信を開始したのは弊社が最初ですが、過去3年間ですでに3回の改良を行っています。

いつも「今開発中の仕組みは絶対に完成形に違いない」と思うのですが、半年から1年も過ぎると「あ、これではまだお客様サービスが足りない」と考え始めてしまいます。

多分「ああ、これでもう理想を達成した」と思った瞬間が会社が傾くスタートなのかもしれません。

そうはならないように自戒を繰り返しながら今後も常に「最高のサービス」を追及して行きたいと思います。

平成22年12月09日

株式会社ビルズ 代表取締役 井上 良介